カホン作りワークショップでは、完成したあとに
かんながけ と やすりがけ で角を整えてもらっています。
そのままの状態では、カホンに座った際に角がモモにあたっていたくなるからです。
この、かんなの作業、実は自作カホンのクオリティをぐっと引き上げるとても大切な作業なんです。
今回はそんなカホンの角に関するお話です。
目次
組み立てた後の「ひと手間」が、愛着を一生モノに変える
カホンの形が出来上がり、音が出た瞬間。ワークショップの会場は大きな感動に包まれます。しかし、実はそこからさらに一歩、「本物の楽器」へと昇華させるための大切な工程があります。
それが「かんながけ」と「サンディング(やすり掛け)」です。
「ただ木を削るだけでしょ?」と思われるかもしれません。しかし、この仕上げの良し悪しが、演奏した時の心地よさ、そして楽器としての「格」を左右します。
400名以上の手元を見てきましたが、この仕上げにこだわったカホンは、見た目の美しさはもちろん、叩いている人の表情にも表れてくるのです。
材木屋が教える「角(かど)」の重要性
カホンは素手で叩く楽器です。 400名以上の参加者の中には、お子様や肌のデリケートな女性もたくさんいらっしゃいました。そこで私がワークショップで特にお伝えしているのが、「角をどこまで丸めるか」というポイントです。
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演奏性の向上: 角を丁寧に丸めることで、長時間叩いても手が痛くなりにくくなります。
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太ももへの当たり:角を丸めると長時間座っていても太ももが痛くなることはありません。
初心者が自作をすると、つい「形にすること」で満足してしまい、この仕上げをおろそかにしがちです。しかし、あいはらの木のキットは、この「仕上げ」の楽しさを存分に味わえるように設計しています。
なぜ、あいはらの木のキットは「磨くほどに美しくなる」のか
一般的なDIY用の合板をいくら磨いても、表面が毛羽立ったり、芯材のラワンの導管がブツブツしてきたりしまったりすることがあります。
私たちのキットに使用している「シナ共芯合板」が、400名以上の参加者に驚かれる理由。それは、磨けば磨くほど、まるでシルクのような滑らかな手触りに変化していくからです。
これは、芯材まで全て質の高いシナ材を使用した「共芯」ならではの特徴です。材木屋として、400名以上の皆さんが「ずっと触っていたい」と自分のカホンを撫でる姿を見て、この素材を選んで本当に良かったと確信しています。
400名以上の個性が光る、仕上げの「表情」
ワークショップでは、角をカチッと残す人、極限まで丸くして手馴染みを良くする人、帰宅後にオイルを塗って深みを出す人……。仕上げの段階で、カホンはさらにその人の個性を反映していきます。
あいはらの木のキットは、あなたがその「最後のデザイン」を自由に楽しめるよう、あらかじめ最適な状態でカットし、あなたにバトンを渡します。1時間半の組み立ての後に待っているのは、自分だけの手触りを作り上げる、最高にクリエイティブな時間です。
あなたの手に馴染む、世界に一つだけの「角」
カホン作りは、音を作る旅であると同時に、「手触り」を作る旅でもあります。
400名以上の参加者が感動した、材木屋厳選の素材が生み出す滑らかな質感。それをあなた自身の手で完成させてください。
最後に角を丸め終えたとき、そのカホンはもはや「木箱」ではなく、あなたの体に馴染む、世界にたった一つの「楽器」になります。













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