「せっかく作るんだし、失敗したくないなぁ……」
「へっぽこなカホンになったら嫌だなぁ」
せっかく自作するのであれば自分好みのいい音のカホンを作りたいですよね。
今回は、私がカホンキット想を作るまでに何十台とカホンを作っては壊してきた中で失敗した経験を記事にさせていただきました。
これをやったら「イマイチなものができる」もしくは「ぴっちり組み上がらない」という事例を先に知っておくことで、不要な失敗を避ける事ができますよ。
カホンを自作されるあなたへ。
失敗は私が先にしておきました。あなたは良いカホンを作って下さい!
失敗しない為に是非読み進めて頂けると嬉しいです。
失敗その1 材料選びで失敗した
失敗その1は材料選びの失敗です。
カホンを作り始めた頃は「カホンなんてただの木の箱だろ?何を使っても変わらないだろ?」と思っていました。
それゆえ安い素材で作った最初のカホンは音的にも見た目的にもかなり微妙な物が完成しました。
「調整の仕方が悪いのか?」と色々やってみましたが、それでも全然思った通りの感じにならず。
結果的には材料を良いものに変えたら音に厚みも出て、パリッとした感じの気持ち良い音に変わりました。
材料選びに失敗していたのです。
ちなみに最初に作ったカホンの材料は一番安い合板である「針葉樹合板」と呼ばれるものでした。
なんだかポン~ペン~のような締りのない感じのカホンが出来上がりました。
その後、以下の材料を試しました。
ラワン芯のシナ合板・・・悪くない、けどそんなに良いかと言われると微妙だった
ヒノキの20㎜集成材・・・音はいいのか悪いのかよくわからない。ただ、重い。あと端にビスを打つと木が割れる。
メルクシパインの20㎜集成材・・・ヒノキの集成材と音の違いは変わらず。独特の松臭さが気になってしまう…あと重い。
杉の無垢材・・・反りがひどくてそもそもまともな箱が作れなかった。途中で断念した。
杉の幅はぎ板・・・杉の接着面の反りのおかげで最初の箱作りの工程が大変だった。打面取付時に端にビスを打つと割れる。
シナ共芯合板12㎜・・・薄すぎて音の厚みがイマイチ。組立時に補強材が必要。軽いのは◎
出来上った物が重かったり、木の特徴に苦しめられたりと結構な数の失敗をしましたよ。
そして最終的にシナの共芯合板にたどり着きました。
しかしながら、シナ共芯合板は一般流通していないので、ホームセンターの素材で自作したい場合はラワン芯のシナ合板を使えば問題ないでしょう。
失敗その2 材料のカットで失敗した
材料のカットを適当に行うと、ぴっちりとしたカホンが出来ません。
私も最初は手持ちの工具で材料のカットを行っていたのですが、どうしてもズレが出てしまい組み立てが上手くいきませんでした。
1㎜もズレるとかなりガタガタになります。奥行方向にズレが出ると、ちゃんと打面と背面がくっつきません。
ここでいう適当な方法とは、手で切るノコギリや電動丸ノコ、ジグソーなど自分で工具を動かしてカットする方法の事をいいます。これらはやめておいた方が良いです。
なぜなら自分の手をともなうものは、同じ寸法、同じ角度、直線カット全てが正確にならないからです。
すなわちカホン作りの最初の「清く正しいハコ」を作る工程が上手くいかなくなります。
カットにはパネルソーと呼ばれる大型の機械を使いましょう。
一般の方であればホームセンターのカットサービスにお願いしてください。
その際にカットする順番を指定すると良いです。特にカホンの縦幅と横幅がずれない様にしてもらいましょう。
下の図の順番でカットしてもらうと基本的にずれは起こらなくなります。
カット担当の方の中にはカットのたびに「長さを決めるもの」を動かす事があると思います。
しかしながら、これはあまり動かさないほうがよいです。1度動かすと再び正確に同じ位置に固定するのは困難です。
この長さを決めるものを動かさず切ってもらえさえすれば、材料のズレは発生しません。
そのためにも上の図の順番でカットしてもらいましょう。重ねてカットできるものは重ねてカットしてもらったほうが良いです。
ちなみに、15㎜だと3枚重ねまでが理想的です。なぜならパネルソーによっては4枚目にまで刃が届かない物があるからです。
私は適当にやって結構な数の材料を無駄にしてしまいました……
材料のカットはプロに任せましょう!
失敗その3 打面選びで失敗した
打面はカホンの音を左右する材料です。
薄すぎるとポンポンと締まりのない音に、厚すぎると硬くてそもそも叩けません。
私が初めて打面材として実験した材料はシナ共芯合板の4㎜だったのですが、これがどうにも硬く音も響かず完全に失敗しました、
その後、ホームセンターに売っていた2.5㎜のラワン合板を使ってみたら、ちゃんとポンポンと響くようになったのです。
しかしながら、なんだか締まりの無さは否めない感じでした。
そこで4㎜と2.5㎜の間である3㎜の合板に変えたところ、音にしまりもあり硬すぎない丁度いい感じの音になったのです。
それもそのはず、よく見てみると市販のカホンはほとんどが3㎜の打面を使用しています。
最初っから3㎜で作っておけばよかったのですね。
しかし、わずか0.数ミリでここまで音が変わるなんて…カホンは本当に奥深い楽器だと再認識しましたよ。
打面は3㎜を選びましょう!
まとめ
ここまで私が経験したカホンの失敗を書かせていただきました。
主に、カホンの材料を作る段階での失敗ばかりですよね。
カホンは作ってさえしまえばその後の内部構造はある程度自由に調整が出来ます。なのでまともなガワさえ作ってしまえばあとは自分の音楽スタイルに合わせて調整していくだけです。
しかしながら、最初につくるガワがイマイチだとどんな調整をしてもイマイチなものが出来上ってしまいます。
さらには作成そのものに苦労することになりかねません。
材料を作る段階で失敗しなければ、大きな失敗は無いと思います。
カットはピッチリ、素材もそれなりも物を、打面は3㎜の物を使って作ってみましょう!
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