カホンで検索しようとすると、「カホン 自作」や「カホン 作り方」でこのサイトを始め様々な方法でカホンを作っている人の情報を見る事が出来ます。
すると、揃えるべき材料や、組立工程などを全て知ることが出来ますよね。
そういった中で、「よし!これなら自分にも作れそうだ!」とお思いの方も多いかと思います。
そんなあなたにこそ、自作最初の1台目は「カホンキット」での組み立てをオススメします。
理由は大きく分けて6つあります。
①失敗しない
②工具を買い足さなくてよい
③材料が余らない
④結果的に安い
⑤カホンの構造が理解できる
⑥そこそこいいものが完成する
この記事では、あいはらの木のカホンキットをお買い求めいただいたお客様に対するアンケート結果を基に、カホンを作るなら最初の1台目はカホンキットを使う事をオススメする理由を紹介していきます。
目次
キットを使ったほうがよい理由その1 失敗しない
カホンを作るにあたって、一番嫌な事、それが失敗だと思います。
キットを使わず作った方の失敗例をご紹介します。
これは、あいはらの木のカホンキットをお買い求めいただいたお客様からのアンケート
「キットをお買い上げの前、どんなことでお悩みでしたか?」という問いにお答えいただいたものです。
「ホームセンターの合板で自作したが、音が気にいらなかった」
この原因は、ずばり使用している材料によるものです。
なぜなら、ホームセンターに売っている材料はあくまで建築用のもので楽器用ではないからです。
箱材も一番良い物を洗濯してもラワン芯のシナ合板、トップ材(打面)もラワン合板ほぼ一択になります。
画像は一番上が「カホンキット想」のもので、その下は全てラワン芯の合板です。
良い音は良い素材からです。
バイオリンやギターも、良い物は例外なく良い素材を使っていますよね。
イマイチな音になってしまうのは仕方がない事なのです。
その点は、キットを使うことで回避できます。
あいはらの木のカホンキットを含め、キットであればカホンに適した材料を使っています。
打面もカホンに適したものが付属されています。
「材料のカットの精度がわるく組立時にずれてしまっていた」
これは、ホームセンターの材料カットの担当者の腕が悪かった事が原因です。
自作をされる方の多くが、ホームセンターで材料を買い、カットをお願いすると思います。
その際に、パネルソーという大型工具を使いカットをするのですが、担当の方次第でカットされる材料の精度が違ってきます。
カホンでいえば、1㎜材料にズレが出ただけでピッタリ組み上げるのが難しくなります。
なぜなら、パーツ1つでもズレが発生するとその後の組立がすべてずれていくからです。
特に写真の赤丸がずれてくると、打面と背面がぴったりつかず隙間ができます。
また側面の板の長さがちがうと、きちっとした長方形にならず苦労する事になります。
ホームセンターの方も悪気があってずれてしまうわけでは無いのです。
パネルソーの扱いに慣れている経験豊富な店員さんであれば、ほぼズレ無く材料のカットが出来ると思いますが、コンマミリ単位の加工の精度をホームセンターの店員さんに要求するほうが酷だといえます。
こればかりは担当者まかせの「運」になってしまいますね。
その点、キットであれば大丈夫。すべての材料を規格の寸法でまとめてカットしているのでずれが発生する心配はありません。
このように「組み立てに失敗しない」事がキットを使ったほうがよい1つ目の理由です。
その2 工具を買い足さなくて良い
2つ目の理由は工具を買い足さなくて良いという事です。
アンケートの意見の中にこの様なご意見がありました。
「手作りでもと思ったが、材料費、工具、製作時間がかなりかかりそう」
その通りです。0から自作でカホンを作る場合、材料代の他に工具代がかかります。
例えば、電動ドリル、ドリルビット、ホールソー、クランプ、木工用ボンド、キリ、さしがね……
等々、凝れば凝るほどお金がかかります。
一度そろえてしまえば2台目以降を作るのは楽かもしれませんが、多くの方はそんなに複数台は作らないのでは無いでしょうか?
しかも、カホン作りにしか使えないような工具もあるため出費は馬鹿になりません。
例えば、電動ドリルですが下手したらこれ1台でカホンキットの値段を超えてしまうこともあり得ます。
あまりに安い電動ドリルを買っても用をなさず、安物買いの銭失いになりかねません。
あいはらの木のカホンキットを始め、国産のカホンキットであればその多くがどのご家庭にもあるプラスドライバーだけで組立が出来るようにできています。
工具を買い足さなくても良い、無駄な出費をしなくてよい事も、カホンキットを使う事のメリットの一つです。
ちなみに、Amazonで格安で販売されているマイネルさんのカホンキットは様々な工具が必要となります。
なぜならこちらは元々日本の人に向けて作られたものではなく、海外の方向けの商品だからです。
例えば、アメリカでは自宅にガレージがあり、すでに様々な工具を持っているイメージがあります。
ですが、日常的に木工や整備をしないわれわれ日本人はガレージも無ければ工具も無いのが普通です。
工具をお持ちであればマイネルさんのカホンキットも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
(好みもあるかと思いますが、私的には音も組み立て精度もイマイチでした……)
ちなみに上の写真はホールソーと呼ばれ、カホン作りで言えば「サウンドホールを開けるためだけの工具」です。これだけでもかなりの値段がします。
その3 材料が余らない
3つ目の理由は「材料が余らない」事です。
ホームセンターでは、カホンを作る為にピッタリの寸法の材料は販売していません。
「合板」俗にいう「ベニヤ板」を買って、店員さんに好みのサイズにカットしてもらうことで材料を確保します。
好みの寸法にカットしてもらえばわかるのですが、かなり余りの材料がでます。
さらに箱材とトップ材、背面材はそれぞれ適した薄さが違う為にそこでも別に余りが発生します。上の画像を見ていただけるとわかりますが、打面と背面の材料だけでも10枚は無駄が出ます。
何台も作るのであれば別ですが、かなりもったいないですよね。
余り材を何にも使わなかったらお金をドブに捨てるようなものです。
材料が余らない事もキットを使ったほうがよい理由の1つです。
その4 結果的に安い
4つ目は、結果的にキットを買ったほうが0から作るより安上がりであることです。
たとえば、工具も何も無い状態から材料と工具を買って作るとなると、工具代だけでざっと3万円前後、+材料代とカット代、響き弦のパーツも必要となりますので、その分も追加購入する必要があります。
カホンキットであれば、必要な工具が少なかったり(あいはらの木カホンキットはプラスドライバーだけです)、響き弦のパーツがすでに入っています。
結果からすると、キットを使ったほうが安く仕上がる可能性が非常に高いです。
製品のカホンを買う半額ぐらいで買えますしね。
その5 カホンの構造を理解できる
5つ目は、組み立てながらカホンの構造を理解できることです。
一度構造を理解してしまえば、たとえば2台目作る際もさらに自分なりのアレンジを加えて作成が出来ますし、最初の1台も好きなようにカスタムする事ができます。
なにより、0から作ると完成したときに「本当にこの音で合っているのか?」という疑問が出てくると思います。
私も最初の1台はそうでしたが、製品のカホンと比べながら何十台も作っていく中でようやく納得のいく自作キットが作れました。
「カホンの構造はとってもシンプルとはいえ、実際に組み立ててみないと分からない事も多い」とワークショップのお客様からよく言われます。
最初の1台をカホンキットで組み立ててみて、構造を理解してみるのもよいのではないでしょうか?
その6 そこそこいい物が完成する
最後は「そこそこイイ物が完成する」です。
材料も、あいはらの木で言えばシナ共芯合板と呼ばれる4万円クラスのカホンに使われているようなカホンに適したものを使用していますし、トップ材も打面に適したものを用意しております。
スナッピーの構造、ワイヤーの構造も基本的に製品のカホンの構造と同じような作りになっています。
つまり、素組するだけでもそこそこイイ物が完成します。
自作ゆえに、更なるカスタムは自由ですし、好みに合わせて音を変える事も出来ます。
写真は、完成後の写真をお客様から送っていただいたものです。
せっかく作るんですもの、変な音の物が完成したらショックですよね?
どうせだったらいい材料で失敗無く作ってみませんか?
まとめ
カホンを作ってみたい!とお思いであれば、最初の1台目こそカホンキットを使うことをオススメします。
なぜなら、失敗せず、工具を買い足す必要もなければ材料も余らない、結果的に安くそこそこ良いものが出来る上でカホンの構造も理解できるからです。
2台目に活かす事も出来ますし、1台目を自分好みにカスタムしまくるのもいいかと思います。
製品のカホンではなかなか難しい自分好みの音への調整ができるのも自作カホンの魅力です。
ゼロから組み立てられる方の多くが、アンケートでいただいたご意見のように「材料が悪く、音が気に入らない」「カットの精度が悪くきちんと組みあがらなかった」という失敗をされています。
自作されたい方の最初の1台こそ、カホンキットの使用を検討してみてはいかがでしょうか?
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