カホンを作るうえで、最初に悩むのが材料選びだと思います。
「いったいどんな材料を使ったらいいんだろうか?」
「この材料で大丈夫かな?失敗したくないなぁ・・・」
そんなあなたの為に、カホンに適した材料をご紹介します!
①合板
②集成材(積層材)
③MDF
④無垢材
一つずつ見ていきましょう!
合板(ベニヤ板)
合板は薄い板(単板)を交差して貼り付け板にしたもので、
乾燥による狂いが少ない材料です。
ちなみに ごうばん ではなく ごうはん が正しい読み方です。
ちょっとした豆知識ですね。
合板の主な用途は家の材料がメインとなります。
市販のカホンではそのほとんどがこの「合板」という材料を使っています。
それだけ「カホン」という楽器と素材の相性が良いという事です。
そんな合板にも種類がありますので見ていきましょう。
①針葉樹合板
家を作るうえで必要不可欠な合板、通称「構造用合板」と呼ばれます。
家の部材の構造強度を保つための部材で、材料としては杉やヒノキ、カラマツなどの針葉樹が素材となっています。
ホームセンターの合板コーナーで安価に手に入る合板の一つです。
この素材はズバリあまり大きなサイズのカホンには適しません。
適さない理由は
①低音の厚みがイマイチ
②ねじ穴が弱い
の2点が大きいです。
イマイチというのは主観になってしまうので何とも言えないところではあるのですが、
上の三種類の素材を使って作った中では一番イマイチな音でした。
②シナ合板(ラワン芯)
通称 シナベニヤと呼ばれます。
ラワンという南洋材(フィリピンや東南アジア産の木)を重ねた合板の上に綺麗で白いシナという木を貼り付けたものです。
主な用途はやはり家の部材ですが、こちらは見た目が綺麗なので特に 目に見えるところに使う 化粧的な使われ方をします。
こちらもホームセンターで手に入る素材ですが、構造用合板より値段は上がります。
最低限この材料を使って作ると間違いないと思います。
③シナ共芯合板
しなともしんごうはん と読みます。
主な用途は木工作家さんや家具やさんが使う材料となります。
見た目は②のシナ合板と似ていますが、注目すべきは重なっている板の色と枚数です。
②シナ合板は中の材料がラワン5枚なのに対して③シナ共芯合板は表面だけでなく中の材料も全てシナを使っており
その使用枚数は9枚となります。
私的にはこの材料がカホンに一番オススメの材料です。
低音の粘りと厚み、ネジのききの強さ、見た目も一番好みでした。
ですが・・・一般流通していない&非常に高価なのが弱点ですね。
合板は使っている合板の枚数をPLY数(プライすう)というのですが、
このプライ数が多ければ多いほど低音の響きが気持ちよく感じます。
集成材(積層材)
しゅうせいざい・せきそうざいと読みます。
こちらは木材をブロック状にしたものを接着剤で張り合わせて作った板で様々な樹種があります。
主な用途は、やはり建築材です。
こちらは造作材(家の枠材や家具、階段の板など)がメインとなります。
よく観察したら、あなたの住んでいる家でもどこかに使われているかもしれません。
狂いにくく、樹種によって加工がしやすい、樹種によっては安価で手に入るという特徴があります。
ホームセンター等でも比較的容易に手に入れることが出来ます。
ただし、カホンの作成に使いやすい厚み(12㎜~15㎜)の材料は比較的高価で、手に入れにくく
なおかつ、薄くなると材料の反りなどが気になるところです。ねじのききも樹種によってまちまちです。
樹種の違い=材料の密度の違いによって音の厚みも変わってきます。
良く売っている24㎜~27㎜など厚みのある材料で作ると、なかなかの重量のカホンが出来上ります。
カホン作りのワークショップなどでこの材料を使われる方もいらっしゃるようです。
材料が手に入るようであれば、この材料で試しに作ってみてもよいかもしれませんよ!
MDF
エムディーエフと呼びます。
細かな木の繊維を接着剤で固めてボードにした材料です。
スピーカーやバッフルボードなど音響系のものと非常に相性が良いです。
昔、ST205のセリカに乗っていた時、このMDFでバッフルボードを自作し社外スピーカーを取り付けましたが、
非常に音の締まりが良くなり、とても驚いたものでした。
ではカホンの材料としてはどうなのか?という事ですが、
一長一短あります といった感じですかね。
加工性も良く、比較的安価で、音も悪くないのですが、
性質は木の繊維なのでビスの締め緩めには強くない感じです。
こちらもホームセンターで比較的安価に手に入りますので、
あまり凝らないようでしたらオススメの素材ではあります。
無垢材
むくざい と読みます。
木材について知っている方以外にはあまり馴染みのない言葉ですね。
こちらは簡単に言うと、伐った木を製材(板に加工)した材料です。
それに対して今までに紹介してきた材料は
合板・集成材(積層材)・MDFは「人工的に作られた木」で通称「エンジニアードウッド」と呼ばれます。
無垢材も、もちろん樹種は様々で集成材同様、樹種の違い=材料の密度の違いによって音の厚みも変わってきます。
無垢材を使用すべきで注意すべき点は、材料の乾燥具合です。
木は、生き物なので湿度や温度によって反る、割れるなどの変形をします。
たとえ十分乾燥した材料でも後に割れや反りなどが起こる可能性もあります。
そのため、エンジニアードウッドが使われるようになったのですね。
無垢材は木材をあまり知らないカホン作り初心者には、向いていないと思います。
まとめ
一番オススメなのは、無難なシナ合板 通称シナベニヤ
次いで集成材やMDF等のエンジニアードウッドを使うのが良いかと思います。
合板で大切なのはプライ数だという事も是非覚えていただきたいです。
カホン作りに失敗しない為に材料選びで大切なことは、手に入りやすい材料で、なおかつ狂わない材料を使うという事だと考えています。
素材の質が上がると、出来上がりや音の質も上がりますので、お財布と相談しながら材料を決めると良いと思います。
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