「カホンの打面はどんな材料を使ったらいいのだろうか??」
カホンを作られる方にとって悩みの1つだと思います。
私が何十台も作ってきた経験から言わせていただくと、打面は3㎜の合板を強くオススメします。
私の実験の結果、2.5㎜だと若干薄すぎて物足りなさを感じ、4㎜だと厚くて硬くて手が痛くなりバズ音も響かないからです。
さらに、市販のカホンはほとんど3㎜の合板が使われている事が多いです。
このことから、自作カホンの打面は3㎜の合板がオススメだといえます。
この記事では、カホンの打面に関する考察をするとともに材料の厚さと樹種による解説をさせていただきます。
目次
カホンの打面は合板がオススメ
カホンの打面は合板(ごうはん)と呼ばれる材料がオススメです。
世間一般的にはベニヤ板ともいわれていますね。
合板とは、薄い板と板を水平方向に互い違いに張り合わせて作られる材料です。
合板をオススメする理由は、「割れにくい」からです。
叩いて演奏する楽器である以上、割れにくい方が良いに決まっていますよね。
合板は非常に丈夫なので、たとえ薄くても割れずらいです。
無垢材は木目にそって割れやすいのでやめておいた方が良い
合板の様に人によって作られた材料を「エンジニアードウッド」といいます。
逆に、「エンジニアードウッド」ではなく無加工の板を「無垢材(ムクざい)」といいます。
合板に比べて無垢材は割れやすく、薄ければ薄いほど、板目より柾目板が割れやすいです。木目の所からパッキリ割れます。
空手の試割板を思い出していただけるとわかり易いと思いですね。
あれだけ厚い板でも正拳突きで割れるのですから、カホンの薄い打面に使ったらどうなるのかはお分かりいただけると思います。
更に、無垢材は乾燥による「割れ」と「変形」の可能性が非常に高いです。
どちらにしても、無垢材の打面はやめておいた方がよいです。
実験の結果、厚み3㎜の合板が良い
カホンの打面は、私が色々試した結果3㎜の合板が一番良いという結論に至りました。
試した厚みは2.5㎜、3㎜、4㎜の3種類です。
2.5㎜「ラワン合板」
2.5㎜は樹種的に「ラワン」の合板しか試すことが出来ませんでした。
音的にも叩いた質感的にも決して悪くは無いのですが、これと言ってよくも無いというのが感想です。
オススメ度は5つ星中の ☆☆☆☆ といったところでしょうか。
塗装で打面の硬さを変える事ができるので、音作りはできます。
3㎜「突板化粧合板」
2.数㎜の合板の表面に、突板と呼ばれる薄い木材が貼り付けられた材料です。
樹種によって見た目と肌触りが全然違います。
音も、多少違い、やわらかい樹種が表面に使われている物は多少温かみのある音質に、固い樹種が使われている物はパリッとした感じの音質に近づきます。
5つ星中 ☆☆☆☆☆
塗装によって音色の硬さを変えることが出来ますし、見た目も樹種によって好みのものを選べるのもポイントの1つですね。
3㎜「シナ共芯合板」
こちらは3枚のシナだけで出来た合板です。
木自体も固く、それでいて温かみのある音色が印象的です。
こちらも☆☆☆☆☆ です。
こちらも塗装によって音の性格を変える事ができるので、「もう少し硬い音にしたいな~」と思ったらウレタン系、シリコン系の塗料で塗装する事によってパリッとした音に変わります。
この2種類の3㎜の合板が、音的にも叩いた感触も一番良いと感じました。
あいはらの木のカホンキットに3㎜の合板を採用しているのもコレが理由です。
4㎜「ラワン合板」「シナ共芯合板」
4㎜の時点ですでに材料が厚すぎて、硬く、叩いていて手が痛くなります。ラワンだろうが、シナだろうが硬くてどうにもなりません。
4㎜と3㎜の間にこんなに差があるとは思いませんでした。
衝撃があまり打面の裏側に伝わらないのか、響き弦のバズ音もほとんど聞こえません。
叩く力がある方にはいいのかもしれませんが、私は駄目でした。
☆☆ まったく叩けないというほどでは無いので評価は星2つです。
パワー系の方におすすめかもしれませんが、こればかりは試してもらわないと何とも言えません。
まとめ
カホンの打面は3㎜の合板がオススメです。
一般的にホームセンターなどで手に入るのは2.5~2.8㎜のラワン合板かプリント合板が多いかと思います。
私のオススメはさらにちょっと厚い3㎜の合板です。
「突板化粧合板」も「シナ共芯合板」もどちらを使ってもらってもかなり良い音色になります。
カホンの要である打面、あなたもこだわってみませんか?
ちなみに、あいはらの木のカホンキットはこの3㎜の合板の7つの樹種からお選びいただけます。
宜しければ参考にしてみて下さいね!
詳しくはコチラ
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